

私が法律それ自体に興味を持ったきっかけは、当時勤めていたアルバイト先の店内でお客様の転倒事故が発生したことでした。なかなか解決に至らない中、アルバイトの私は、ただ傍観していることしかできませんでした。そんな日々を過ごす中で、初期から弁護士が介入していれば、もっと早期に解決できたのではないかという思いを抱くとともに、自分の力で困っている人を助けられるようになりたいという思いを強く持つようになりました。そして、知識と言葉を武器に人を救うことができる法律の世界に興味を持ちました。最初から弁護士を志していたわけではありませんが、当時所属していた大学のゼミの教授から後押しを受け、挑戦する前から無理だと決めつけていた自分に気づくとともに、弁護士を志すようになりました。
司法修習生のころ、社会福祉協議会で修習をする機会がありました。職員の方だけでなく実際の利用者の方とお話させていただいたり、知的障害のある方と一緒に作業をしたりと、様々な経験をさせていただいた中で、強く感じたことがあります。それは、困っている人は潜在的にはもっとたくさんいて、実際に支援を受けている方は一部に過ぎないということです。それはリーガルサービスにおいても同じであると思います。
問題が解決できず困った経験は誰もがあるものですが、「助けて」と声をあげることは必ずしも簡単ではないと思います。不安も伴いますし、声をあげる勇気や体力も必要になります。そんなときに手を伸ばそうと思える相手は、温かい手を差し伸べてくれる人ではないでしょうか。
弁護士の職務は、お客様から依頼された問題の解決に注力することであり、問題が解決すれば事件は終了しますが、お客様の生活はその後も続いていきます。だからこそ「お客様一人ひとり」と向き合い、ずっと続いていく「日常生活」のためにどのような選択をするのが最善かをお客様と一緒に考えていくことが必要だと考えております。お客様一人ひとりの日常生活を守り抜くことを組織の使命としている当事務所の一員として、温かい心を持ってお客様に寄り添いながら、全力で職務に励みたいと考えております。
の過ごし方